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《学びの森の生態図鑑No.18》

「宮城県蔵王野鳥の森自然観察センター ことりはうす」のそばにある野鳥の森はいろいろな生き物が生息していますが、今回は雪の積もった冬の野鳥の森に残されている痕跡、この季節だからこそ見える動物たちの営みを探す「アニマルトラッキング」について紹介します。

アニマルトラッキングは動物の痕跡を追いかけながら、その暮らしぶりを見るものですが、時に壮絶な命のやりとりの現場(痕跡)にも出会ったりします。いきものたちは命を無駄にしません。食べる側は骨まできれいに食べつくし、残った羽や毛は、やがて野鳥や小動物の巣に利用され、いくつもの命をつないでいきます。さて、今回はそういったシビアな写真は控えまして、いきものたちの雪の上のフィールドサインの一部をご紹介します。どんな行動をしていたのか、ぜひ想像を膨らませてみてください。



リスの足跡と食痕

リスの足跡と共にのこされていたのは・・「松ぼっくりの食べかす」です。この写真でははっきりわからないのですが、最後には通称「森のエビフライ」と呼ばれる松ぼっくりの食べかすが落ちています。リスの足跡を追っていくと、木に登ったあと、木から降りてきたあとなど、リスがどんな行動をしたのかが目に見えてくるようです。



テンが木から飛び降りた跡

テンは木登りをします。ネズミなど見つけると木から飛び降りて捕まえることもあるようですが、今回は捕まえることができたのでしょうか。写真の左側がしっぽの跡、右側が頭になります。



ニホンノウサギの足跡

良く知られているウサギの足跡です。2つ横に並んだおおきな足跡が後ろ足、縦に並んだ小さな足跡が前足です。ウサギの足跡を追っているとプツンと足跡が途切れていることがあります。ウサギの止め足というそうなのですが、途中から遠くへ飛んだり、来た足跡を戻ったりと自分の居場所がわからないように、襲われないようにするウサギの知恵ですね。



ニホンノウサギのフン

コロンとしたフンがポツンと落ちています。野鳥の森では足跡がいっぱいあってもなかなかフンは見つけられません。



ニホンカモシカの足跡とフン

カモシカも冬の森に足跡を残します。沢に行って水を飲むため、沢に向かう道筋でよく見られます。スノーシューでトレッキングしていると、沢に水を飲みに来ていたカモシカに会うことがあります。



ムササビのフン

実はムササビ本体は出会ったことがないのですが、フンや食痕でムササビがいることがわかっています。冬の雪の上に残された、散策路の上にまるで星座のように落とされたフン。そこはよくムササビの食痕(折りたたんで食べた葉っぱ)が落ちている道でもあります。



(写真・解説の提供:宮城県森林インストラクター協会)



 



 


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