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《森の植物の歳時記》[219]【シュウメイギク(秋明菊)】別名 キブネギク(貴船菊)

日本の秋を彩る花という印象が強い花ですが、中国原産の植物で、古い時代に渡来しました。近年では、欧米で交配された品種も入ってきており、日本で更に交配したりしているようです。色も様々ですし、花の姿も一重咲き、八重咲きなど様々ですが、まとめてシュウメイギクと呼ばれていいます。

キク(菊)という名前がついていますが、キクの仲間ではなく、アネモネなどに近い仲間です。花の姿が菊に似ていることからついた名と言われています。

一般には“秋明菊”の漢字が当てられますが、“秋冥菊”の漢字が当てられることもあります。花の醸し出す雰囲気でしょうか、亡くなった人が行く世界である冥土で、秋に咲く花をイメージして当てられた漢字と言われています。

古くから京都の貴船周辺で野生化しており、キブネギク貴船菊と呼ばれたりもします。

江戸時代の園芸書「花壇綱目」には秋明菊の記載が見られ、古くから日本に定着していたことがうかがえます。

生花材料や茶花に使われたり、庭植えにされたりして、楽しまれています。

秋になって、花が終わるとふわふわの綿毛に包まれた種子が風に舞い、分布を広げます。

廣畠眞知子氏(NPO法人千葉県森林インスタラクター会会員、元千葉都市緑化植物園緑の相談員)

シュウメイギク





















 


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